ぼくらのうた

―クリスマスの贈り物




 ♪〜♪♪〜


「っ、ご ごめん…電話…」

「ん、あ…うん」


 春樹の腕の中から出る。

 あたしってば…何やってんのーーー!?!?

 あり得ない…ッ!!


「…もしもし?」

『もしもし、藍架ちゃん!?』

「え、あ…どうしたの?」


 こんなに焦ってる大和くんの声、初めて聞いた…。

 何かあったのかな…。



『点灯式のライブ、プロがやるって…!』

「…うん、ごめんね…?応援してくれたのに…」


 あ、また涙が出てくる。

 春樹に気付かれないように、手で拭った。

 大和くんに、また聞いてもらえるって思ってたのに…。


『え、何で謝るの?』

「だって…っ」

『だって、イヴと当日にライブするんでしょ?
 すごいね、おめでとう!!』

「…は?」


 イヴと当日?何のこと…?


「え、えぇ…?」



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