ぼくらのうた
あなたが目覚めるのを。
そしてまた、あたしに笑いかけて
藍架、って名前を呼んでくれるのを。
でも…でも、ムリだったね?
あたしのせいだね…。
ごめんね、なおにぃ…。
「…っ」
「…藍架、目覚めた??」
「りょう…?」
「うん」
夢…やっぱり、夢…。
だって、あなたはもういないもんね…?
あたしが、殺しちゃったんだもんね…?
「ふ、ぅ…っ」
「藍架?」
「うぅ…っ、〜ッ」
「え、なぁに?藍架??」
なおにぃ、なおにぃ…やっぱり、ダメなの。
受け入れたつもりで…やっぱり受け入れられないの。
「〜…なおぉ…ッ」
あなたはまだ、覚えていますか?
あなたがくれたテディベアを。
あなたが付けた名前はアイ。
あたしもそう呼んでた。
でもね、本当の名前はナオ。
なおきの、ナオだった。