ぼくらのうた
「あれ?ねぇ、涼知らない??」
「さぁ?」
クラスの子に聞いても知らなくって、あたしは教室を出た。
他のクラス覗いたりしたけど、いない。
メールしてもいつもはすぐに来るのに来ない。
涼…?どこにいるの…?
ふと、中庭を見た。
いつもは人がいないのに、3人いた。
明るい茶髪に、黒髪に、黒髪の…ツインテール。
たぶん、いや絶対、涼だッ!!
でも何であそこに…?
告白、じゃないよね…?
何かやな予感がして、駆け出した。
あたしがやっと中庭に着いたとき、涼の肩が押されて校舎にぶつかった。
「うぜぇんだよ、消えろ」
ちらっと見えた涼の頬は、涙が流れていた。
あの涼が…泣いてる。
コイツらが泣かしたんだ…!
「ちょっと!アンタたち何やってんの!?」