ぼくらのうた



「前に…家族からシカトされてるって言ったでしょ?
 あれは、両親なの…。
 本当は千夏と瑠依から悪口言われたり、ちょっと押されたりして…
 でも叩かれたりとかそーゆー暴力ってゆぅ暴力はないから心配しないで??」


 えへへ、と笑う涼はどう見てもムリをしていて。

 あたしのほうが胸が苦しくなった。


「悲しくないの…?」

「悲しいよ?本当は千夏も瑠依もいい子なの。
 けど涼のせいで…」

「ちが…っ、そーゆーんじゃなくて!!」


 あたしは、涼のこと言ってるのに…ッ!

 涼は優しすぎる、わかってたけど…

 ここまで優しいなんて、思わなかったよ…。


「大好きだった、でも…」


 悲しそうに、目を伏せて


「涼のせいで、変わっちゃったんだから…悲しいとか、涼に言う資格ないよ」



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