ぼくらのうた
そう言って、近所の公園に入った。
話って何?
もしかしてさっきのこと聞かれるのかな?
正直に言ったほうがいいよね?
夕焼け空を見上げてから、ベンチに座った。
「…いい加減話さなきゃなって思ってた」
「え??」
何のこと…?
さっきのことや、マナたちのことじゃないの?
「うちの事情…みたいな」
―ドクン…ッ
もしかして…春樹たちも何か、あるの…?
「うちは…つか、母さんが教育ママでさ。
私立の小学校入れられて、帰って来てからも勉強したりで…父さんは正反対で。
毎日毎日、喧嘩してた」
そう言う春樹の顔が切なくって、手を握った。
少し体を揺らしたあと、手が握り返された。
「それで…離婚したんだ。
俺は悲しかったけど、父さんが俺の為だって。
俺の親権は父さんだった」