ぼくらのうた



「そうだよ、仲間だよ。
 どんなキタネー話でも笑い話にして、一緒に笑うんだよ。
 今まで散々つるんできたんだ、もういいだろ。
 カッコつけんな」

「…っ」


 喉の奥が熱くなって、苦しかった。

 光の言ってることは、まるで――…


「『何があっても離れない。
 どんなことがあっても、仲間だろ』」


 思った通りのことを言った光。

 春樹が異常なくらい光を慕う理由。

 それがなんとなく、わかった気がするんだ。


「涼、裏切らないって言ったよ!
 ずぅっとずぅっと、大好きって言ったよ!」

「うん…っ」


 無言で頭を撫でる芳斗。

 芳斗もそうって、言ってくれてるの…?


「藍架が思ってる以上に、俺ら藍架のこと大切なんだよ」


 穏やかに笑う春樹。



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