ぼくらのうた
―気付かされた気持ち
あのライブの日から数日。
まあまあ順調な日々。
そしてまた、この季節がやってきた。
あたしがThe wingに入って、もう1年が経っていた…。
「はぁ〜暑くなってきたねぇ…」
「涼、ダラけすぎ…」
椅子に座る涼は今にも溶けそう。
心なしかツインテールも下のほうだし…。
「涼、暑いの苦手なんだよね〜。
う〜とーけーるぅぅぅ…」
「いや、人間は溶けないけど…」
「溶けそうだもん!
藍架は涼が溶けちゃってもいいの?!」
「いや…えと、」
本気で泣きかけるからタチが悪いっ!!
涼相手だとあんまり強く言えないし…。
「おーい、買ってきたぞー」
ガラッとドアがスライドして、男子3人が現れる。
毎日交代で買い物に行くのが決まりなんだってさ。