ぼくらのうた



 激しい曲調の、でもどこか悲しい音色が響く。

 LONELY GIRLのイメージは、彼氏に愛してほしい女の子の唄。

 盛り上がってはいるけど涙目の女の子たちを見て、当たったと思った。

 まあ最近こーゆーの多いけどね。

 笑顔で手を振って、裏に下がる。


「っあー!アイス食べたいっ!!」

「またアイスか…」

「えへ、だって食べたいんだもーん」


 涼と芳斗の会話を聞きながら、水を被る。

 火照った身体に冷たい水がちょうどいい。

 前を歩く光が同じことをしているのが見えた。


「藍架、風邪ひくぞ?」

「大丈夫ー」


 んで思いっきり、タオルで拭いた。

 あーもう、興奮収まんないっ。


「やっぱりアイス食べたいっ!
 買いに行こ〜?」

「…そうだな、行くか」



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