ぼくらのうた



「俺と同い年の妹がいるって言ってた。
 名前はあいか。
 お前だって…思ったよ」


 なおにぃと光が…知り合いだった?

 そんな話聞いたことない。

 光はあたしの知らないなおにぃを、知ってたんだ。


「その才能は父親譲りだってさ。
 血はつながってなかったけど…お前の父親は、世界的にも有名なミュージシャンだったんだ」


 いやいや…え、話が見えないんですけど。

 光の過去の話から、何であたしの話?

 確かにあの人は音楽が好きだったけど…。


「まぁそれで、俺は救われたんだよ。
 それから仲間を集めた。
 見てわかったよ、あいつらの傷は深いんだってな。
 だから俺も、世界を変えてやりたかった」

 ――それが…真実。




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