ぼくらのうた

―練習とケンカとアイス




「だーかーらッ!
 ここはこうだっつってんだろ?!」


 パシパシとタクトで楽譜を叩く。


「わかんないっつってんじゃん!!
 初めに音楽初心者って言ったでしょ?!」

「こんくらい分かれよ!!
 小学校でやったろ!!」

「知らないッ!
 どーでもいいこと覚えてないから!!」


 音楽なんて大っ嫌いだったし!


「どーでもよくないだろー?!?!」

「ってゆぅか!
 誰も怒んないっつったのに言った光が怒ってんじゃん!!」

「ここまでレベル低いとは思わなかったんだよ!!!」

「なんですってぇ〜〜〜?!?!」

「なんだよ?!」

「「〜〜〜〜〜ッ!!!!」」

「「笑うの堪えるなぁー!ってまたハモった!!」」

「マネしないでよ!」

「そっちこそマネすんなよな!」

「あんたがしてんでしょ!」

「お前だろ!」


 なんて、今日も小ザル…じゃなくて!

 光と低レベルなケンカをしながらの練習。

 てっきり芳斗がリーダーなのかと思ってたら、実は光だった…。






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