ぼくらのうた
―Labrrinth
それは、ある日突然あたしの元に来た。
「藍架さ〜最近浦川くんたちと仲良いよね」
…え?
「そ、そうかな…?」
「うん。だって見るとき見るとき一緒に居るし。
デキてんの〜?」
「まさか!そんなんじゃないし。
それに、マナやチカとも一緒だよ?」
まぁ、確かに前よりちょっとは仲良くなったケド…。
でもマナとチカとは今まで通り仲良い…し?
練習とかで毎日一緒には帰れなくなったケド…。
「気を付けたほうがいいよ〜?
浦川くんと木嶋くんファンクラブいるから」
「ファンクラブ?!
…えーっと、ファンクラブの人…?」
友人に聞いてみる。
にっこりと笑いながら、その子は言う。
「ちがうちがう!
彼氏いるから〜♪」
幸せそうに笑いながら左手の薬指を見せると、キラリと光る指輪。
すごい、幸せそう…。
あたしもあの頃はこんな顔してたのかな…。