ぼくらのうた
「ム、ムリだって…ッ!
あたし、カラオケくらいしか…」
特別上手いってわけでもないし…。
てか、人前で歌うんだよね!?
ムリムリ!
「大丈夫!まぁ1節ごと出来たら弾くから、OKとか言って」
「う、うん…」
あたしがヴォーカル…。
まおちゃんの目の前で、歌うの…?!
大して上手くもないのに…!
ブーイングもらうんじゃ…!!
そんな新たな悩みも増え、ライブまでの日は過ぎていくのだった…。
―――――
「あーもう明日だよッ!!
どうしよう?!」
「結構早かったよねぇ〜」
「ああぁ…もう絶対失敗する…!
先に謝っとく、ごめん」
「まだ当日じゃないのに謝んなよッ!」
涼と春樹が慰めるように笑いかけてくれる。
でもさ…ライブなんて…したことないし。
するとは思わなかったし。
「とりあえず明日が藍架のデビューだな」
芳斗が手を宙に置く。