ぼくらのうた

―うっちゃんの正体




「〜…とりあえず事故などに気を付けて健康に過ごすことっ!
 んじゃ終わり!」

「さよーならー!!」


 挨拶が終わると、みんなすぐに教室を出た。

 だって、明日から…夏休み!


「藍架ッ!遊ぼぉね♪」

「もちろんっ☆
 大丈夫なときメールするからッ!」

「おっけー!んじゃ今日も頑張ってねー」

「じゃーにー!」

「「じゃーねー!」」


 マナもチカも帰って、教室にいるのはあたしと数人のクラスメート。

 特に仲良い子たちじゃないし…早く行こ。

 光にどやされるのヤだし。


「あ、ねー瀬戸さーん」

「ん?…なに?」


 1人に呼ばれて振り返る。

 ギャル系の集団が、あたしは苦手だ。

 くっさい香水撒き散らしてムダにメイクして。

 何になるの?って感じ。

 あたしは香水の匂いがダメだし、スッピン派だから。



< 76 / 348 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop