ぼくらのうた



 にこやかにみんなと話す謎の人。

 雰囲気的に先輩ぽいけど…。

 もしかして…っ!


「で、出来…」

「ちょっと待った!!
 あなたがうっちゃん…?」

「俺のセリフを遮るなッ!!」


 吠えてる光なんか気にしてらんないッ!!

 この人があのうっちゃん?!

 どこにも『う』なんてないんだけどッ!!!!


「何でうっちゃん?!
 どこにも『う』なんてないじゃんッ!!」

「俺宇治金時好きなんだよねー♪」

「…だから?」

「「「「宇治金時が好きだからうっちゃん♪」」」」

「はぁ?!?!」


 宇治金時が好きだからうっちゃんって…

 テキトーだな、オイ…。

突っ込む気力もなくなってきたわ…。


「これ藍架チャンのね。
 出来上がったから持ってきたんだ」

「!ホント…?」


 ケースごと受け取って、開ける。

 そこには…真っ赤に光る、あたしだけのベース。

 キラキラ光っていて、触るのを遠慮してしまうくらいの出来。



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