Rain【完結】
歩道橋が見えた。
彼に出会った場所だった。
歩道橋の真ん中に立つと、下を走っている車のライトが眩しかった。
3ヶ月前に戻ったようだった。
あの時、
“死ぬの?”
透き通った甘い声が、あたしを貫いてた。
あたしが“そうだよ”と答えると彼は“だったら、”と続けた。
“だったら、俺が愛してあげるから、俺のところへおいでよ。俺の君への興味がなくなるまで、愛してあげるから”
彼は本当に愛してくれた。
この3ヶ月、全身全霊で愛してくれた。
あたしへの愛で溢れていた。