予言と過去
ある日の夜。
ストレスからか寝れない私は、ベッドに寝っ転がって、ぼんやりと天井を眺めていた。
その時。
こんこんと、窓の方から音が した。
「…………?」
風が窓を揺らしただけかな? そう思って、再び天井に視線を戻した。
でも。
やっぱり聞こえる、小さな音。
「…………っ。」
ゆっくりと起き上がって、窓に近付く。窓に掛けられたカーテンは、月の光に ぼんやりと照らされていた。
……お化けじゃないよね?
心臓が どくん どくんと音を立て、冷たい汗が背中を流れる。
再び鳴る、ノック音。
「…………っ!」
意を決して、ばっとカーテンを捲ると。
「……美雪っ!?」
窓の近くに在る木の枝から、腕を精一杯 伸ばしている親友の姿が在った。