彼が彼女を連れてきた~秘めた思い~
そんなもやもやが、ずっとずっと私の体中を支配する。


「そう、それでさー」

私を優しく撫でながら、アハハと彼の電話越しに彼女の笑い声が聞こえる。

今すぐ切って。

私だけを見て。

私だけを愛して……。



「分かった。じゃあ今度の日曜、デートしよっか」

嬉しい。と言う彼女の声に、私の意識は遠のいて行く。



どうして?

どうして彼女なの?

私は、彼女の次なの?




伝えられない思いは、ため息と共に消えていく。
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