「好き」が「愛してる」にかわるとき
駅からは徒歩で大学まで向かう。
そして大学に着くとまっさきに友達の西野 真希(にしの まき)に
「おっはよー!」
声をかけられる。
「おはよう、真希」
「ね、聞いた?
今日、田中の授業ないんだって」
「そうなの?
じゃあ早く帰れるね」
「うん!
ちょ〜ラッキー♪」
真希は明るい子だ。
ちょっとギャルっぽいメイクに服装だけど、中身はそんなに軽くなくて付き合いやすい。
逆に私は地味な感じだから、まわりから見たら変なのかな…
肩下くらいまでの茶髪で毎日きれいに巻かれた髪に派手めなメイクと服装の真希。
長い黒髪でただストレートなだけの髪に
シンプルな服装の私。
…対照的ってこういうことを言うんじゃなかったっけ。
「あ、やばっ授業遅れちゃう!
早くいこ!」
走り出した真希を見ながら
ずっとそんなことを思っていた。