「好き」が「愛してる」にかわるとき
その日の授業が終わると、真希と別れ大学を出た。
帰り道は行きと違う道を通って帰るのが私の日課。
帰り道の方が時間がかかるから、散歩にはちょうどいい。
それに、帰り道には
「わあ…今日も満開だ…」
桜並木があるから、好き。
道の両端に植えられたたくさんの桜の木が、この季節になるとたくさんの花をつけて、すごく綺麗。
ゆっくりと歩いていると、前の方に一本の桜の木を見ている男の人が立っていた。
上品な感じの明るめの茶髪に、肌の色は白く華奢な感じだけど背は高い。
白いシャツにデニムというシンプルな服装がとても似合う。
この人初めて見るな…
私がじっと見ていたからか、その男の人がこちらを向いた。
目が合い、時間がとまったかと思った。
明るい茶髪からのぞく、髪と同じ色の瞳。
鼻すじはとおっていて高い鼻。
唇は形がよく、いい色をしている。
…こんなかっこいい人、初めて見た