電車の中の君【完結】
思ったよりもさらりと座れた。
よかった。
ちらりと横を盗み見た。
『、っ』
目が、あった。
やば。逸らせない。てゆうかなんで向こうも逸らしてくれないんだろう。
息が詰まる。
心臓の音が聞こえる。
「いつも、」
『え、』
「いつも、同じ電車に乗ってるよね、青葉高校?だよね、その制服、」
話しかけられた!どうしよう。
パニックだ。
『うん、』
ああ、なんでもっとうまく返せないんだろう。
これじゃあすごい無愛想な子じゃん。