ディスオーダー【短編集】

 それからというもの、女子生徒は暇さえあればミミの悪口を言う。

 ミミが近くにいても、ミミの側に私がいて女子生徒をジッと睨んでいても、女子生徒は気にせずにミミの悪口を言う。


 ……一種のイジメだ。


 でも、ミミに何もしないでと言われた以上、私には何も出来ない。

 女子生徒を睨み、黙って耐えることしか出来ない。

 大切な友達なのに、私はミミのために何も出来ないのだ。


 そんなある日、ミミは物言わぬ人形になってしまった。

 ピクリとも動かない、一言も話さない……そんな、人形に。


 ……死んでしまったんだ。


 死んでしまったんだ、ミミは。

 ずっと一緒だったミミは、私の前から、私の側から、いなくなってしまったんだ……。

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