ディスオーダー【短編集】

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 またすぐそこまで来ている!早く逃げなけれ……いたっ?!

 足にズキリとした痛み。

 目をやると赤く膨れ上がって、私の目にはそれが痛々しくうつる。

 どうやら足は完全にイかれてしまったらしい。もう、動けない。

 じんじんとした痛みが継続している間に、そいつはすぐそばまできていた。

 背の高いそいつが、すぐそばまできていた。

 もう、おしまいだ。


「ボォォォオオオン!」


 悔しそうな声ではなく、嬉しそうな声をあげたように思えた。
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