ディスオーダー【短編集】
26 → 体内ワールド
──僕の住んでいる街は、毎日、色んなモノが降ってくる。
一昨日の朝方には色んな色をした甘い雪が降ってきたし。
昨日の夜には溶岩の雨が降ってきた。
それは本当に姿かたち様々で、見た目や匂い、味なんかもバラバラ。
毎回毎回コロコロと変わる時もあれば、同じものが続けて降ってくることもある。
それらは完全にランダムだから、僕らがどうこう出来るものじゃないし、どうこうしたところで……どうにもならなかったりする。
僕ら街に住むみんなは、毎回それらを貯蔵庫にためたり、避けたり、かわしたりしながら過ごしていく。日々を、過ごしていく。