ディスオーダー【短編集】

 ──●月7日(晴れ)。


 ユキくんは今日も迎えに来ない。
 いつになったら迎えに来るの?
 ユキくんの言う〝もう少し〟って、いつなの?

 私は一生懸命、世界を裏切る準備を着々と進めているのに。

 はやくきて、私だけのユキくん。


 ああ、それにしても……。

 329132913291329132913291329132913291329132913291329132913291329132913291329132913291329132913291329132913291329132913291329132913291329132913291329132913291329132913291329132913291329132913291329132913291329132913291329132913291329132913291……


 ああ なんて 3291 の?


 この せかいは 3 2 9 1 。


 ……〝醜い(3291)(みにくい)〟ってわざわざ漢字で書くのが面倒だから、数字で書いちゃった(笑)


 私が転んでいる子供に向けて笑顔で手を差し延べたら、あのクソガキ、私のことをババァって言いやがった。

 私はまだ20代前半なのに。
 ババァじゃないっての。

 ムカついたから、抵抗しなくなるまで殴り続けた。

 ふと我に返ったら、血。血。血。
 そこらじゅう、血でいっぱい。

 気が付いたら、クソガキ、冷たくなっていた。


 私、始終、笑顔のままだった。


 ざまをみろ(笑)
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