こちら、なんでも屋でございます【2】
005



「大丈夫…必ず助け出す」
「あぁ…そうだなっ」
「沙羅に報告して仲間を手配してもらう。今回の相手は手ごわい」
「…」


セシルは綺羅から離れ真っ暗になった路地裏の向こうに消えた。
綺羅はしばらくその場から動けずにいた。

日が沈み、空には無数の星が散らばっている。
――この星をレインと一緒に見たかったな…。


綺羅はようやく重たい腰を上げ事務所に戻る事にした。
あふれ出る怒りを抑え、綺羅は決意する。




「レインを救出したら一杯キスしてやる」




< 29 / 72 >

この作品をシェア

pagetop