こちら、なんでも屋でございます【2】



「とは、言ったものの…手がかりもないし…せめて犯人から何か報告とか来たら…ってそんな事したら誘拐の意味がないか。」



一人頭を抱える俺。




その時



「あ、あのぉ…」
「ハイ?今取り込み中なんですけど」
「すみません…っ、ここって“なんでも屋であっていますか?」
「え…?依頼者?」
「あ、あのぉ…」
「ごめん!!そこのソファーに座って!!」
「は、はいっ」



俺は急いでお茶を沸かす。
こんな考え事をしてる時に依頼とか…しかも今回は俺一人。
思ったけど俺…ずっとレインに頼ってたな
依頼もほとんどレインがこなしてたし、俺は…全部レインに押し付け過ぎてた…だからこんな一人の時に依頼が来ると焦る。
俺って………女々しいな



「あの?」
「あ、ごめん!!」
「い、いえ…っお話大丈夫でしょうか…。先程から上の空でしたので…っ」
「あ、ハイ!!」



依頼人の女性は俯きながら話しを進めた。




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