こちら、なんでも屋でございます【2】
「金なんてとらなくても…」
「まぁまぁ、俺にだって作戦があるんだよ。ってか、レイン本当はこの依頼受けたくなかったんじゃない?」
「あぁ…」
「もしかして猟奇殺人が引っかかるのかい?」
「…あぁ」
「まさか、心当たりでも?」
「いや…、四肢を切断し、内臓を抉りだす…まるで“悪魔”の仕業みたいだ」
「悪魔…」
「悪魔は昔から人間の内臓を餌とし四肢を置物として飾る奴がいるんだ。悪趣味な悪魔共は人間界に下りてきて何人もの人間を殺す奴もいるんだが…殺人に反対している悪魔だっている…っ、だから悪魔の仕業って決めつけるには…」
「誰も決めつけてない。もし、悪魔だったとしても俺達は依頼をこなすだけ。人間か悪魔なんて関係ない。ただ“殺せばいい”それだけ」
「……あぁ」
レインは沈んだような笑みを見せた。
その時、何だか綺羅は嫌な予感がした。
なんだろう…
言葉には表せないが…
寒気が走った。
そのレインの苦笑に何の意味が込められていたのだろうか…
この時は誰も知らない。