眠り姫はひだまりで【番外編】
お弁当とかは、澪と純と澪の彼氏さんと、で食べていたりするみたいだ。
僕はというと、一年の時から仲の良い柚木と一緒にいることが多い。
…色葉とは、今まで通り話をすることもある。
けれど、僕から避けるようになっているのも、事実だった。
一年のときの、あれ以来、色葉と話す機会は確実に減っている。
色葉も、きっとそのことには気づいているだろう。
それでもあの子は、何も言ってこない。
なんにも変わらない笑顔で、僕の名前を呼ぶ。
色葉が、僕のことを大切に思ってくれているのも、充分にわかっている。
関係を変えたのは、他の誰でもない僕だ。
純とも上手くいっているみたいだし、澪がいなくても色葉はしっかりとその足で立っているようだった。
…たぶん、もう、僕の助けはいらない。
その声を震わせて、『大和、どうしよう』と言っていたあの頃とは、もう違う。