眠り姫はひだまりで【番外編】


「だ、だって」

「色葉は、俺の彼女なんだよね?」

その言葉に、ドキンとして思わず「はっ、はい」と言ってしまった。

純くんは優しく目を細めて、言った。


「…今、俺を束縛出来るのは、色葉しかいないんだよ」


…それは、なんて。

「…素敵な、特権」

「だろ」

そして純くんは、私の手をぐいっと引いた。

「わ、ちょっ…」

正座していたから、足がしびれて動けない。

そのまま、ふたりで倒れこんだ。


「…もお、純くん!?」

見ると、純くんは私の下でくっくっと笑っている。

「…だから、なんで笑うの」

「面白いから」

まあ、そーでしょうね。

ため息をつきそうになったら、頬に手が添えられた。

…まっすぐな目に、どきどきする。


「…お前を束縛していいのも、俺だけな」


その瞳に吸い寄せられるように、私は彼の唇にキスを落とした。

「………ふ。二回目だな」

「…何が?」

「お前から」

かあ、と顔を熱くなった。

…今回はちょっと自然に出来たから、褒めて欲しい。


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