【短編】あなたの隣で目覚められたら。
「あ、でも孝二くんが眠ったら帰るよ?」
「なんでですか。だめですよそんなの。」
「だって着替えとかないし。」
「取りに行きましょう。」
…顔がマジだよ孝二くん。
「本気で言ってるの?」
「俺はいつだって本気です。」
「…じゃあ取りに行くか。」
そんなわけでわざわざ私の部屋に行ってから、孝二くんの家に行くことになった。
「どうぞ、入って」
「お邪魔します」
男性を部屋に入れるのは久しぶりで、緊張してしまっている自分がいた。
「すごい綺麗な部屋ですね。」
「そうかな。あんまり見ないでね。なんか恥ずかしいから。ソファーにでも座って待ってて。」
そう言って着替えを取りに来たのだが、私は迷っていた。