《完結》アーサ王子の君影草 ~ラインアーサの些かなる悩み事~
自覚は出来ていても抑制することが難しい。
「ライアのいじわるっ…」
精一杯下から睨みつけてくる淡い虹色の瞳。涙で滲み一層煌めいて見える。
もはや限界だった。スズランのその瞳に見つめられると、まともな判断が出来なくなる───。
「ん…っ!」
気付けばラインアーサはスズランの少し厚めの小さな唇を貪っていた。スズランの唇はとても甘く、このまま蕩けてしまいそうだ。
「……ふぅ…、っん…」
苦しげに喘ぐ様な息継ぎがまたラインアーサを煽る。無意識でやっているだろうから余計質が悪い。
「っらい、あ……ゃっ…ン、ンっ…!」
強めに胸板を押し返してくるスズランを腕に閉じ込め、何度も角度を変えて口づけをする。そうしていると抵抗するのに疲れたのか、次第にスズランは大人しくなった。
「……どうした? 気持ち良くなったのか? さっきまでの威勢はどこへやら」
またもや嫌味っぽい口調になってしまった。漸く唇を解放されたスズランの熱っぽい視線と乱れた息づかいに心臓がどきりと跳ねる。
「……ライアの馬鹿っ!! 大っ嫌い! いつもそうやってからかって……もう、ほんとにわたしに構わないで! さよなら!!」
「ライアのいじわるっ…」
精一杯下から睨みつけてくる淡い虹色の瞳。涙で滲み一層煌めいて見える。
もはや限界だった。スズランのその瞳に見つめられると、まともな判断が出来なくなる───。
「ん…っ!」
気付けばラインアーサはスズランの少し厚めの小さな唇を貪っていた。スズランの唇はとても甘く、このまま蕩けてしまいそうだ。
「……ふぅ…、っん…」
苦しげに喘ぐ様な息継ぎがまたラインアーサを煽る。無意識でやっているだろうから余計質が悪い。
「っらい、あ……ゃっ…ン、ンっ…!」
強めに胸板を押し返してくるスズランを腕に閉じ込め、何度も角度を変えて口づけをする。そうしていると抵抗するのに疲れたのか、次第にスズランは大人しくなった。
「……どうした? 気持ち良くなったのか? さっきまでの威勢はどこへやら」
またもや嫌味っぽい口調になってしまった。漸く唇を解放されたスズランの熱っぽい視線と乱れた息づかいに心臓がどきりと跳ねる。
「……ライアの馬鹿っ!! 大っ嫌い! いつもそうやってからかって……もう、ほんとにわたしに構わないで! さよなら!!」