《完結》アーサ王子の君影草 ~ラインアーサの些かなる悩み事~
突如頭の上から声を掛けられて顔を上げるとエリィが目の前に立っていた。
「っ…エリィ! 良かった、探してたんだ。君の事…!」
エリィの顔を見た瞬間、本来の目的を思い出し我に返る。
「……こんばんは、久しぶりねライア。あたし、ご飯まだなのよね。良かったら一緒にどう?」
「ああ。付き合うよ」
即答するラインアーサにエリィが驚いた表情になる。
「あらぁ? てっきり断わられると思ったのにライアったらどうしちゃったの? 以前はあたしがどんなに誘っても上の空だったじゃあない。それに…! 急に姿を見せなくなってあたし、あれから毎晩貴方の事探したのよ?」
少し怒った様な口調で話すエリィ。ティルダが言っていた事はどうやら事実らしい。
「ああ、すまない。最近少し忙しかったから街には来てなかったんだよ…。それよりエリィ、君に確認したい事があるんだ」
ラインアーサは、エリィの星の様な色合いの瞳を見据えた。
「な、なによ。確認って」
「さっきティルダたちから聞いたんだ。エリィ、君が国に帰るかもしれないって…」
「…!!」
エリィは少し瞳を見開くと、ラインアーサから目を逸らし少し俯きがちに頷いた。
「本当なのか…?」
「っ…エリィ! 良かった、探してたんだ。君の事…!」
エリィの顔を見た瞬間、本来の目的を思い出し我に返る。
「……こんばんは、久しぶりねライア。あたし、ご飯まだなのよね。良かったら一緒にどう?」
「ああ。付き合うよ」
即答するラインアーサにエリィが驚いた表情になる。
「あらぁ? てっきり断わられると思ったのにライアったらどうしちゃったの? 以前はあたしがどんなに誘っても上の空だったじゃあない。それに…! 急に姿を見せなくなってあたし、あれから毎晩貴方の事探したのよ?」
少し怒った様な口調で話すエリィ。ティルダが言っていた事はどうやら事実らしい。
「ああ、すまない。最近少し忙しかったから街には来てなかったんだよ…。それよりエリィ、君に確認したい事があるんだ」
ラインアーサは、エリィの星の様な色合いの瞳を見据えた。
「な、なによ。確認って」
「さっきティルダたちから聞いたんだ。エリィ、君が国に帰るかもしれないって…」
「…!!」
エリィは少し瞳を見開くと、ラインアーサから目を逸らし少し俯きがちに頷いた。
「本当なのか…?」