《完結》アーサ王子の君影草 ~ラインアーサの些かなる悩み事~
ラインアーサはあやす様にスズの背中を優しく叩き、そう諭す。しゃくり上げながら、縋る様な瞳で見つめてくるスズ。
「……ここにきたら、ライアおにいちゃんに、またあえる…? いっしょに……パパを、さがして、くれる?」
「うん、毎日ここで待ってる。ああ……そんなに泣いたら駄目だよ。ほら、涙が止まるおまじない…」
そう告げて、ラインアーサはスズの瞼に口づけをした。
横でセィシェルが何か喚いているが聞こえない。スズがまたあの笑顔を見せてくれたことで、ラインアーサの胸は一杯になったから。
───
──────
「……ラ…ア! …ライア!!」
────やけに身体が揺れる。
規則的な音と揺れがラインアーサを微睡みの世界へと誘い閉じ込めようとする。
「ライア!! そろそろ起きてください」
しかし、今度は耳元で大声を上げられ流石に現実の世界へ引き戻された。ぼやけた目をこすり、周囲を確認すると呆れ顔を浮かべた人物が視界に入ってくる。
「……ここにきたら、ライアおにいちゃんに、またあえる…? いっしょに……パパを、さがして、くれる?」
「うん、毎日ここで待ってる。ああ……そんなに泣いたら駄目だよ。ほら、涙が止まるおまじない…」
そう告げて、ラインアーサはスズの瞼に口づけをした。
横でセィシェルが何か喚いているが聞こえない。スズがまたあの笑顔を見せてくれたことで、ラインアーサの胸は一杯になったから。
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「……ラ…ア! …ライア!!」
────やけに身体が揺れる。
規則的な音と揺れがラインアーサを微睡みの世界へと誘い閉じ込めようとする。
「ライア!! そろそろ起きてください」
しかし、今度は耳元で大声を上げられ流石に現実の世界へ引き戻された。ぼやけた目をこすり、周囲を確認すると呆れ顔を浮かべた人物が視界に入ってくる。