《完結》アーサ王子の君影草 ~ラインアーサの些かなる悩み事~
「いけません、ラインアーサ様。それはルゥアンダ帝国が扱う〝魔像術〟にございますぞ」
「っ…やっぱり! ジュストベル、その魔像術について詳しく聞かせてくれ」
「何を仰いますか。我々が使う煌像術と魔像術の違いについての教授はとうの昔に終了しておりますぞ? まさか、お忘れですかな?」
ラインアーサの向いに座っていたジュストベルが和かな笑顔を見せながらお茶の入ったカップを一旦置く。その一連の動作に何故か背筋が伸びる。
「ご、ごめん。ジュストベル……忘れたというよりも、その授業サボったんだ多分。だから知らない……」
ラインアーサの脳裏に幼い頃の記憶がよぎる。ジュリアンと一緒になってジュストベルを出し抜き、度々授業を抜け出した記憶だ。
「では、やはりわたくしの再教育が必要…、と言う事ですね?」
「お、お願いします…」
素直にそうつぶやくとラインアーサはジュストベルに頭を下げた。普段ならば逃げ出したい所だが今回ばかりはそういかないのだ。
ジュストベルは呆れながらも要点をまとめわかり易く手短に、なおかつラインアーサを説教する様な口調で煌像術と魔像術の違いについての知識を教えてくれた。
「っ…やっぱり! ジュストベル、その魔像術について詳しく聞かせてくれ」
「何を仰いますか。我々が使う煌像術と魔像術の違いについての教授はとうの昔に終了しておりますぞ? まさか、お忘れですかな?」
ラインアーサの向いに座っていたジュストベルが和かな笑顔を見せながらお茶の入ったカップを一旦置く。その一連の動作に何故か背筋が伸びる。
「ご、ごめん。ジュストベル……忘れたというよりも、その授業サボったんだ多分。だから知らない……」
ラインアーサの脳裏に幼い頃の記憶がよぎる。ジュリアンと一緒になってジュストベルを出し抜き、度々授業を抜け出した記憶だ。
「では、やはりわたくしの再教育が必要…、と言う事ですね?」
「お、お願いします…」
素直にそうつぶやくとラインアーサはジュストベルに頭を下げた。普段ならば逃げ出したい所だが今回ばかりはそういかないのだ。
ジュストベルは呆れながらも要点をまとめわかり易く手短に、なおかつラインアーサを説教する様な口調で煌像術と魔像術の違いについての知識を教えてくれた。