《完結》アーサ王子の君影草 ~ラインアーサの些かなる悩み事~
「───じゃあ。やっぱりこの二つの術の性質は違うって事なんだよな?」
「ええ、勿論違います。元々の本筋は同じだったのですが…」
「だったら何故ルゥアンダ人は魔像術を使う様になったんだ?」
するとまたもやジュストベルの厳しい目線が刺さる。
「まさか、世界の成り立ちについての教授も怠ったと仰るのですか?」
ラインアーサはぎくりと身を竦ませ困った様に苦笑した。
「そんな顔をなされても駄目ですぞ? 全くもって、基本中の基本が抜けておりますな。それも我が身内の影響というのが実に嘆かわしい…」
「……ジュリは悪くないよ、俺が勝手に抜け出してサボったんだ」
「ラインアーサ様。庇って頂かなくても結構、彼奴の腕白振りは重々承知しております。此方も後日呼び立てて指導せねばならぬ必要がある様ですな」
「あはは…」
優しげな声色に見え隠れするジュストベルの怒り口調にラインアーサは心の中でジュリアンに謝罪した。
「仕方がありません。ではもう一度、この世界 リノ・フェンティスタの成り立ちについてから簡単におさらい致しましょう」
なんだかんだ言いつつも、ジュストベルは尋ねればこうしてラインアーサに知識を与えてくれる。
「ええ、勿論違います。元々の本筋は同じだったのですが…」
「だったら何故ルゥアンダ人は魔像術を使う様になったんだ?」
するとまたもやジュストベルの厳しい目線が刺さる。
「まさか、世界の成り立ちについての教授も怠ったと仰るのですか?」
ラインアーサはぎくりと身を竦ませ困った様に苦笑した。
「そんな顔をなされても駄目ですぞ? 全くもって、基本中の基本が抜けておりますな。それも我が身内の影響というのが実に嘆かわしい…」
「……ジュリは悪くないよ、俺が勝手に抜け出してサボったんだ」
「ラインアーサ様。庇って頂かなくても結構、彼奴の腕白振りは重々承知しております。此方も後日呼び立てて指導せねばならぬ必要がある様ですな」
「あはは…」
優しげな声色に見え隠れするジュストベルの怒り口調にラインアーサは心の中でジュリアンに謝罪した。
「仕方がありません。ではもう一度、この世界 リノ・フェンティスタの成り立ちについてから簡単におさらい致しましょう」
なんだかんだ言いつつも、ジュストベルは尋ねればこうしてラインアーサに知識を与えてくれる。