《完結》アーサ王子の君影草 ~ラインアーサの些かなる悩み事~
シュサイラスア大国の治安はとても良く、他国からの移民も多い。
ラインアーサの父である国王のライオネルは他種族や難民を常時受け入れながらも、治安を保ち国を統制している。その為、停車場は何時でも様々な人種や種族でごった返しているのだ。
以前は列車を繋ぐ停車場が各国の首都へと繋がっていたのだが、内乱により現在はその殆どが破壊され不通状態のまま放置されている。八本あった路線の中、稼働しているのは三本のみである。
「今日は一際混み合ってますね」
「まずいかもな…」
「ライア、このままでは流石に目立ち過ぎますよ」
人混みの中を掻き分けて停車場を出ようとしているラインアーサたちの一行だが、どうにも目立つらしく周囲の人々の視線に晒されていた。
一見、旅人らしい装いでマント姿のラインアーサと黒いフード姿のハリは特別目立たないが、イリアーナは質素ながらも身成りの良い衣服を身に付け、顔を隠す様に目深に帽子を被っている。その上、その傍らには護衛が二人も付いていて如何にもといった雰囲気だ。
ラインアーサの父である国王のライオネルは他種族や難民を常時受け入れながらも、治安を保ち国を統制している。その為、停車場は何時でも様々な人種や種族でごった返しているのだ。
以前は列車を繋ぐ停車場が各国の首都へと繋がっていたのだが、内乱により現在はその殆どが破壊され不通状態のまま放置されている。八本あった路線の中、稼働しているのは三本のみである。
「今日は一際混み合ってますね」
「まずいかもな…」
「ライア、このままでは流石に目立ち過ぎますよ」
人混みの中を掻き分けて停車場を出ようとしているラインアーサたちの一行だが、どうにも目立つらしく周囲の人々の視線に晒されていた。
一見、旅人らしい装いでマント姿のラインアーサと黒いフード姿のハリは特別目立たないが、イリアーナは質素ながらも身成りの良い衣服を身に付け、顔を隠す様に目深に帽子を被っている。その上、その傍らには護衛が二人も付いていて如何にもといった雰囲気だ。