《完結》アーサ王子の君影草 ~ラインアーサの些かなる悩み事~
「や、やっぱりおかしい…、かな? 大きさはぴったりだけど、なんかひらひらして動き辛くて」
「おかしくない。すごく……似合ってる」
「こんなに高価な服、貸してくれてありがとう」
スズランが恥ずかしそうにはにかんだ。
「ん? 貸したんじゃあない、買った。だから返さなくていい」
「ええっ!? だめだよ、ちゃんとお洗濯して…」
「返されても困るんだけど……受け取って、くれないのか?」
「そんなんじゃ……あ、ありがとう。でもっ…」
「さあ、そろそろ出よう。スズランも店に戻らないと家族が心配してるだろ?」
「……うん」
思い出したかの様に元気がなくなるスズラン。
「元気だせよ。俺も一緒に行って説明するから」
「うん……ありがとう。ライア」
「別にいいよ」
そしていざ部屋を出ようと扉に向かおうとした拍子に服が何かに引っ張られた。
「わ…っ!?」
スズランが服の端をつかんでいた。
「あの…っライアはどうしてわたしの事、こんなに助けてくれるの? それと、その……なんでいつも…。キ、キスするの?」
頬を赤く染めながら上目遣いで直球な質問を投げかけられてしまい、ラインアーサも顔面に熱が集中する。
「おかしくない。すごく……似合ってる」
「こんなに高価な服、貸してくれてありがとう」
スズランが恥ずかしそうにはにかんだ。
「ん? 貸したんじゃあない、買った。だから返さなくていい」
「ええっ!? だめだよ、ちゃんとお洗濯して…」
「返されても困るんだけど……受け取って、くれないのか?」
「そんなんじゃ……あ、ありがとう。でもっ…」
「さあ、そろそろ出よう。スズランも店に戻らないと家族が心配してるだろ?」
「……うん」
思い出したかの様に元気がなくなるスズラン。
「元気だせよ。俺も一緒に行って説明するから」
「うん……ありがとう。ライア」
「別にいいよ」
そしていざ部屋を出ようと扉に向かおうとした拍子に服が何かに引っ張られた。
「わ…っ!?」
スズランが服の端をつかんでいた。
「あの…っライアはどうしてわたしの事、こんなに助けてくれるの? それと、その……なんでいつも…。キ、キスするの?」
頬を赤く染めながら上目遣いで直球な質問を投げかけられてしまい、ラインアーサも顔面に熱が集中する。