《完結》アーサ王子の君影草 ~ラインアーサの些かなる悩み事~
「っ!! そんなの、っ自分で考えろよ」
「そんな、自分でって…!」
「……なんでか解らない? さっきもあんなキスしたのに解らないのか…ってか前に教えなかったか?」
「教えてもらってなんかないもん! ちゃんと言葉で教えて欲しいよ。でないとわからないよ」
「……じゃあ、言葉よりも分かりやすくて手っ取り早い方法、知ってる?」
「し、知らない…」
「今、ここで教えてやろうか?」
スズランに熱い視線をおくる。
今さっき自身に言い聞かせたばかりなのに、またも気持ちが昂ぶってしまう。先ほどの口づけで、想いが通じ合った様に思えたのはラインアーサの勘違いだったのだろうか?
───素直に。
素直に口に出せば良いのは解っている。それなのにうまく言葉が出てこない。それに、怖かった。初めての知らない自分の感情に思いのまま流されてしまいそうで怖かったのだ。
「ま、まって! ライアの言う通り、自分で考えるからいい…っ」
スズランの怯えた態度で我に返る。
「……ごめん。悪かったよ、だからそんなに怯えないでくれ」
スズランがふるふると首を横に振る。そして今度は真っ直ぐ見つめられた。
「そんな、自分でって…!」
「……なんでか解らない? さっきもあんなキスしたのに解らないのか…ってか前に教えなかったか?」
「教えてもらってなんかないもん! ちゃんと言葉で教えて欲しいよ。でないとわからないよ」
「……じゃあ、言葉よりも分かりやすくて手っ取り早い方法、知ってる?」
「し、知らない…」
「今、ここで教えてやろうか?」
スズランに熱い視線をおくる。
今さっき自身に言い聞かせたばかりなのに、またも気持ちが昂ぶってしまう。先ほどの口づけで、想いが通じ合った様に思えたのはラインアーサの勘違いだったのだろうか?
───素直に。
素直に口に出せば良いのは解っている。それなのにうまく言葉が出てこない。それに、怖かった。初めての知らない自分の感情に思いのまま流されてしまいそうで怖かったのだ。
「ま、まって! ライアの言う通り、自分で考えるからいい…っ」
スズランの怯えた態度で我に返る。
「……ごめん。悪かったよ、だからそんなに怯えないでくれ」
スズランがふるふると首を横に振る。そして今度は真っ直ぐ見つめられた。