《完結》アーサ王子の君影草 ~ラインアーサの些かなる悩み事~
「…ああ」
「その時はスズランちゃんと二人でいらっしゃい?」
「わ、わたしもいいんですか!?」
スズランが驚いた様に声をあげた。
「もちろんよ! あなたなら特別に占いを見てあげるわ。うふふ…」
ヴァレンシアは意味ありげに微笑むと、くるりと背を見せ白藤色の霧の中へと消えていった。
「素敵な人……」
「……ヴァレンシアには昔から世話になってるんだ」
そう言いながら歩き出す。
ラインアーサはスズランの指と指の間に自身の指を通し、強く握り直した。
互いの体温で先ほど想いを確かめ合った口づけを思い出し、顔に熱が集中してしまう。スズランも同じなのか恥ずかしそうに俯いていた。
「あのっ、ライア!」
「ん? ……どうした?」
「前に、街で助けてくれた時あるでしょ? あの時にライアはこの国の国王様の為にいろいろ情報を集めるのがお仕事って言ってたけど、、その。それは危険なお仕事なの…?」
「何? それって俺の事、心配してくれてるとか?」
「……心配、しちゃダメ? わたしだってライアの事心配だもん……」
「…っ…!」
「ライア? ……どうしたの?」
「っ…ありがとう……めちゃくちゃ嬉しい」
「その時はスズランちゃんと二人でいらっしゃい?」
「わ、わたしもいいんですか!?」
スズランが驚いた様に声をあげた。
「もちろんよ! あなたなら特別に占いを見てあげるわ。うふふ…」
ヴァレンシアは意味ありげに微笑むと、くるりと背を見せ白藤色の霧の中へと消えていった。
「素敵な人……」
「……ヴァレンシアには昔から世話になってるんだ」
そう言いながら歩き出す。
ラインアーサはスズランの指と指の間に自身の指を通し、強く握り直した。
互いの体温で先ほど想いを確かめ合った口づけを思い出し、顔に熱が集中してしまう。スズランも同じなのか恥ずかしそうに俯いていた。
「あのっ、ライア!」
「ん? ……どうした?」
「前に、街で助けてくれた時あるでしょ? あの時にライアはこの国の国王様の為にいろいろ情報を集めるのがお仕事って言ってたけど、、その。それは危険なお仕事なの…?」
「何? それって俺の事、心配してくれてるとか?」
「……心配、しちゃダメ? わたしだってライアの事心配だもん……」
「…っ…!」
「ライア? ……どうしたの?」
「っ…ありがとう……めちゃくちゃ嬉しい」