《完結》アーサ王子の君影草 ~ラインアーサの些かなる悩み事~
「しかしアーサ様をご懐妊された時、エテジアーナ様はどうしても産みたいと仰いまして…。それからの陛下の過保護っぷりといったらそれはそれは大袈裟な物で…。あっ、いやアーサ様にこのような話をしてしまい申し訳ございません!」
「いいんだ、教えてくれてありがとうフロラ先生! 出産の時も先生が俺を取り上げてくれたって聞いてるよ」
「……え、ええ! アーサ様はとっても元気で立派な赤ん坊でしたよ…!!」
一瞬、何故かフロラが不自然に笑顔を見せた様に感じた。
「? 、、そっか! 俺、母様や父上。周りのみんなに感謝しないとな!!」
「そうですよ、アーサ様がお生まれになってこの王宮もだいぶ賑やかになったのですから!」
「んん? エルベルト先生、それはどう言う意味だ? 俺、そんなにうるさかったのか?」
「ふふ。賑やかなことは良いことですよ、アーサ様。ですが今はお静かに…。イリア様を起こしてしまいます」
「……そうだな、じゃあ姉上が起きたらまた改めて顔を出すよ。フロラ先生にエルベルト先生、姉上をよろしくお願いします! リーナもお茶ご馳走様」
ラインアーサは二人の侍医に頭を下げると静かにイリアーナの部屋を後にした。
「いいんだ、教えてくれてありがとうフロラ先生! 出産の時も先生が俺を取り上げてくれたって聞いてるよ」
「……え、ええ! アーサ様はとっても元気で立派な赤ん坊でしたよ…!!」
一瞬、何故かフロラが不自然に笑顔を見せた様に感じた。
「? 、、そっか! 俺、母様や父上。周りのみんなに感謝しないとな!!」
「そうですよ、アーサ様がお生まれになってこの王宮もだいぶ賑やかになったのですから!」
「んん? エルベルト先生、それはどう言う意味だ? 俺、そんなにうるさかったのか?」
「ふふ。賑やかなことは良いことですよ、アーサ様。ですが今はお静かに…。イリア様を起こしてしまいます」
「……そうだな、じゃあ姉上が起きたらまた改めて顔を出すよ。フロラ先生にエルベルト先生、姉上をよろしくお願いします! リーナもお茶ご馳走様」
ラインアーサは二人の侍医に頭を下げると静かにイリアーナの部屋を後にした。