《完結》アーサ王子の君影草 ~ラインアーサの些かなる悩み事~
薄暗く確認は出来ないが会話や物音から察するに、フードを被った男が一人の男へ暴行を加えている様だ。
「約立たずで、無能のクセに!」
容赦なく杖を振り上げては打撃を加える音が耳を突き、気分が悪くなる。男は拘束されているのか反撃すら出来ない様だ。
「っ…ああっ、、ぐ、ぁ…」
「ックク……少しは黙る気にナッタか? ───何がボクの言ウ通り動いた、だ。オマエたちが攫ってキタ娘達は全員別人。ハズレ! ……オカゲで誘拐事件だナンてオオゴトにナッタじゃナイか。……まあ、偶然にシロ直接コノ国の王子…。アーサを捕らえたコトダケは褒めてアゲル」
「…っ!?」
突如会話の節に自分の名が挙がり面を食らう。
「おいジェルマーノ! コイツラも柱に括れ」
「承知致しました、ですが……」
「何だよ、ボクに口答えスル気か?」
「……いいえ」
「じゃあ早くシテよ」
入り口で控えていたジェルマーノと呼ばれた大柄な人物は大きなため息を吐くと、抵抗する二人組を淡々といとも簡単に担ぎ柱へと括り付けてゆく。
「…っ痛ぇな! このデカ物野郎…! もっと丁寧に扱いやがれ!!」
「あ、兄貴……大丈夫っスか?」
「ちっ…平気だエヴラール……」
「約立たずで、無能のクセに!」
容赦なく杖を振り上げては打撃を加える音が耳を突き、気分が悪くなる。男は拘束されているのか反撃すら出来ない様だ。
「っ…ああっ、、ぐ、ぁ…」
「ックク……少しは黙る気にナッタか? ───何がボクの言ウ通り動いた、だ。オマエたちが攫ってキタ娘達は全員別人。ハズレ! ……オカゲで誘拐事件だナンてオオゴトにナッタじゃナイか。……まあ、偶然にシロ直接コノ国の王子…。アーサを捕らえたコトダケは褒めてアゲル」
「…っ!?」
突如会話の節に自分の名が挙がり面を食らう。
「おいジェルマーノ! コイツラも柱に括れ」
「承知致しました、ですが……」
「何だよ、ボクに口答えスル気か?」
「……いいえ」
「じゃあ早くシテよ」
入り口で控えていたジェルマーノと呼ばれた大柄な人物は大きなため息を吐くと、抵抗する二人組を淡々といとも簡単に担ぎ柱へと括り付けてゆく。
「…っ痛ぇな! このデカ物野郎…! もっと丁寧に扱いやがれ!!」
「あ、兄貴……大丈夫っスか?」
「ちっ…平気だエヴラール……」