《完結》アーサ王子の君影草 ~ラインアーサの些かなる悩み事~
自然と手に力が入りラインアーサは拘束されている拳を強く握りしめた。そのまま男のフードの奥を睨みつける。
「フン…。平和主義なシュサイラスアの王子めが。アノ娘の利用価値を知リもしナイで…。ソレトモ、、アノ娘に対シテ何か特別な感情がアルのか?」
「……」
「……フッ…ハハハッ……ダトしたらオモシロイ。むしろ好都合だよ! オマエから大切なモノを奪ってヤル…! 仕返しシテヤルよ、オマエがボクにソウした様にな!!」
「…っ!? ……それこそ何かの間違いじゃあないのか? 俺は誰かの物を奪った覚えなど無い!」
「フン! ドノ口が!!……ボクから大切なモノを奪ったクセに!!」
男は言うなり再び杖先でラインアーサの顎を掬い上げ、そのままぴたりと頬へと這わせる。
「…っ」
「こんなヤツのドコがイイんだ…!」
男の何処か辛そうな声色に妙な感覚がわき起こる。
「もし本当に俺がお前の何かを奪ったって言うのならそれを返すまでだ…!」
「ハッ! アッハハハ!! オマエ、ホントウにバカか? ……最高にイラつく!!」
男は杖を振り上げるとラインアーサの頬を思い切り打ち付けた。
「ッ…つ!」
「フン…。平和主義なシュサイラスアの王子めが。アノ娘の利用価値を知リもしナイで…。ソレトモ、、アノ娘に対シテ何か特別な感情がアルのか?」
「……」
「……フッ…ハハハッ……ダトしたらオモシロイ。むしろ好都合だよ! オマエから大切なモノを奪ってヤル…! 仕返しシテヤルよ、オマエがボクにソウした様にな!!」
「…っ!? ……それこそ何かの間違いじゃあないのか? 俺は誰かの物を奪った覚えなど無い!」
「フン! ドノ口が!!……ボクから大切なモノを奪ったクセに!!」
男は言うなり再び杖先でラインアーサの顎を掬い上げ、そのままぴたりと頬へと這わせる。
「…っ」
「こんなヤツのドコがイイんだ…!」
男の何処か辛そうな声色に妙な感覚がわき起こる。
「もし本当に俺がお前の何かを奪ったって言うのならそれを返すまでだ…!」
「ハッ! アッハハハ!! オマエ、ホントウにバカか? ……最高にイラつく!!」
男は杖を振り上げるとラインアーサの頬を思い切り打ち付けた。
「ッ…つ!」