《完結》アーサ王子の君影草 ~ラインアーサの些かなる悩み事~
急激に肺に酸素が肺に送られ大きく噎せ込むラインアーサ。
「……ッゲホ! ゲホ…ッ!! …っ!」
「───ソレで、他には何と?」
憑き物でも取れたかの様に落ち着き払った声でメルティオールに問われる。
「……いつか、自分が嫌われるんじゃあないか不安だと…。国を継ぐ皇子のお前と、このまま一緒に居ても良いのか、身分の差でとても悩んでいた……」
「ナゼだ!? アレはボクに懐イテいたんだ! 何処にだってボクの行くトコロ全てに付いて来て、何時だって笑顔で……ソレが当たり前で…。ソレに身分なら十分…」
メルティオールが額に手をあて困惑した様子を見せる。
「メルテはミリアム嬢の事どう思っているんだ? 許婚だから一緒に居るのか?」
「チガウ! そんなワケがナイだろ? ボクは好イテもイナイ女と一緒に居ル程気立ての良い性分ではナイからな! それに…。初めて顔を合わせたトキから決メテいる。ボクの隣に立つのは一生涯ミリア以外考エられナイ…、ボクには彼女シカ居ナイ……」
「……だったら。ちゃんとそう伝えればいい」
「い、今更過ぎる」
「今更だって構わない! ちゃんと伝える事がどれだけ大切か俺もやっと分かったんだ…。なあ、メルテ。頼むからそろそろこの縄の解いてくれ」
「……ッゲホ! ゲホ…ッ!! …っ!」
「───ソレで、他には何と?」
憑き物でも取れたかの様に落ち着き払った声でメルティオールに問われる。
「……いつか、自分が嫌われるんじゃあないか不安だと…。国を継ぐ皇子のお前と、このまま一緒に居ても良いのか、身分の差でとても悩んでいた……」
「ナゼだ!? アレはボクに懐イテいたんだ! 何処にだってボクの行くトコロ全てに付いて来て、何時だって笑顔で……ソレが当たり前で…。ソレに身分なら十分…」
メルティオールが額に手をあて困惑した様子を見せる。
「メルテはミリアム嬢の事どう思っているんだ? 許婚だから一緒に居るのか?」
「チガウ! そんなワケがナイだろ? ボクは好イテもイナイ女と一緒に居ル程気立ての良い性分ではナイからな! それに…。初めて顔を合わせたトキから決メテいる。ボクの隣に立つのは一生涯ミリア以外考エられナイ…、ボクには彼女シカ居ナイ……」
「……だったら。ちゃんとそう伝えればいい」
「い、今更過ぎる」
「今更だって構わない! ちゃんと伝える事がどれだけ大切か俺もやっと分かったんだ…。なあ、メルテ。頼むからそろそろこの縄の解いてくれ」