《完結》アーサ王子の君影草 ~ラインアーサの些かなる悩み事~
「そんな顔をしないでおくれ? イリア。父様はイリアが無事で居てくれた事が本当に嬉しいんだよ。それに、こうして戻って来てくれてこれ以上に嬉しい事はないよ。アーサも本当に頑張ってくれた、私はなんて幸せ者なんだ」
ライオネルは再びイリアーナを抱きしめて喜びを露わにした。
「……お父様、わたしも嬉しい。本当に帰ってこれるなんて、まだ夢みたい…」
「ふふ、夢はこれから叶うのだよ! さあ、イリアもアーサも疲れているだろう? 今日はもう休むといい」
親子の再会をコルトとハリはただ優しく見守っていた。だが、その直後のライオネルの発言に耳を疑った。
「よし、その代わり明日からは忙しくなるぞ! まず、朝一番で祝砲を打ち上げなくては。国民たちにイリアとアーサの帰国を知らせ、国を挙げて盛大に祝おう! コルト、今すぐ国に触れを出して早速祝祭の準備に取り掛かってくれ」
「へ、陛下!?」
「うん? 何か問題でもあるかな?」
垂れた目元を更に下げ、にっこりと微笑むライオネル。俄然水を得た魚の様に張り切り出す。
ライオネルは再びイリアーナを抱きしめて喜びを露わにした。
「……お父様、わたしも嬉しい。本当に帰ってこれるなんて、まだ夢みたい…」
「ふふ、夢はこれから叶うのだよ! さあ、イリアもアーサも疲れているだろう? 今日はもう休むといい」
親子の再会をコルトとハリはただ優しく見守っていた。だが、その直後のライオネルの発言に耳を疑った。
「よし、その代わり明日からは忙しくなるぞ! まず、朝一番で祝砲を打ち上げなくては。国民たちにイリアとアーサの帰国を知らせ、国を挙げて盛大に祝おう! コルト、今すぐ国に触れを出して早速祝祭の準備に取り掛かってくれ」
「へ、陛下!?」
「うん? 何か問題でもあるかな?」
垂れた目元を更に下げ、にっこりと微笑むライオネル。俄然水を得た魚の様に張り切り出す。