《完結》アーサ王子の君影草 ~ラインアーサの些かなる悩み事~
「っ…俺だって。……スズランの事をもっと知りたくて、もっと話をしたくて嘘をついたんだ。スズランの勘違いを利用して警備隊の一人になりすませば、そうすれば会える。また話が出来るかもしれないって…」
「っ…わたし、警備さんがライアなら良いのにって……いつも思ってた」
「俺って分からなかった?」
「何となく…。でも先に警備さんはアーサ王子なのかもって気づいて。それで、ライアがアーサ王子だったら? って思うとわたし、今まですごく失礼な態度ばっかりだったからどうしたらいいか分からなくて……ごめんなさい…」
「怒って、ないのか? 俺、酷い事しただろ? 俺こそスズランに嫌われたらって思うと中々言い出せなかったんだ……ごめん」
互いに同じ様な気持ちで居たのだと安堵する。やはりジュリアンの言う通り早めに打ち明けて居ればよかったのだろうか。
「あの、それでね……もう、だめなの…」
「え! 駄目? やっぱり俺の事軽蔑した?」
「ちがうの。あなたがとてもえらい人で、どんなに身分の差があっても、もう自分の気持ちに嘘はつけなくて…… あなたに迷惑はかけないから。どうか、想うことだけは許してください。わたし……あなたが、好き…!」
「っ…え、まっ…あの……それ、先に言うの反則…」
「っ…わたし、警備さんがライアなら良いのにって……いつも思ってた」
「俺って分からなかった?」
「何となく…。でも先に警備さんはアーサ王子なのかもって気づいて。それで、ライアがアーサ王子だったら? って思うとわたし、今まですごく失礼な態度ばっかりだったからどうしたらいいか分からなくて……ごめんなさい…」
「怒って、ないのか? 俺、酷い事しただろ? 俺こそスズランに嫌われたらって思うと中々言い出せなかったんだ……ごめん」
互いに同じ様な気持ちで居たのだと安堵する。やはりジュリアンの言う通り早めに打ち明けて居ればよかったのだろうか。
「あの、それでね……もう、だめなの…」
「え! 駄目? やっぱり俺の事軽蔑した?」
「ちがうの。あなたがとてもえらい人で、どんなに身分の差があっても、もう自分の気持ちに嘘はつけなくて…… あなたに迷惑はかけないから。どうか、想うことだけは許してください。わたし……あなたが、好き…!」
「っ…え、まっ…あの……それ、先に言うの反則…」