《完結》アーサ王子の君影草 ~ラインアーサの些かなる悩み事~
「ああ。そう、なるな。それ以上の事はお前にも言ってない。…… スズは小フリュイ公国の生まれです。小フリュイ公国の〝とある方〟から託されました」
「やはり出身国は小フリュイ公国なのか。そのある方と言うのはスズランの家族……父親で合っているか?」
「え、ええ。必ずスズを迎えに来ると言い残し私に託されました。ですが十一年経ちこうしてシュサイラスアが復興を遂げた今も、まだ一度として連絡はありません……」
「そうか。ではマスター。スズランが狙われる理由は何だと思う?」
そう質問を変えると、ユージーンは瞳を見開いた。今回の事件の標的は初めからスズランだったのだ。これにはラインアーサも狼狽えている。
「親父は何でスズが狙われてるか知ってるのか? てか何でスズが狙われなきゃならないんだよ! あいつが何をしたってんだ」
セィシェルも困惑した様子でユージーン強くに問う。
「やはり、狙われているのはスズなのですね? アーサ様、少しだけ考える時間を頂戴してもよろしいでしょうか。もう既に私一人の問題ではない事、十分承知しております。ですが…」
「ああ。明日からしばらくの間酒場に通わせてもらう。時間がある時に詳しく聞かせて欲しい」
「お時間頂き、感謝します」
「やはり出身国は小フリュイ公国なのか。そのある方と言うのはスズランの家族……父親で合っているか?」
「え、ええ。必ずスズを迎えに来ると言い残し私に託されました。ですが十一年経ちこうしてシュサイラスアが復興を遂げた今も、まだ一度として連絡はありません……」
「そうか。ではマスター。スズランが狙われる理由は何だと思う?」
そう質問を変えると、ユージーンは瞳を見開いた。今回の事件の標的は初めからスズランだったのだ。これにはラインアーサも狼狽えている。
「親父は何でスズが狙われてるか知ってるのか? てか何でスズが狙われなきゃならないんだよ! あいつが何をしたってんだ」
セィシェルも困惑した様子でユージーン強くに問う。
「やはり、狙われているのはスズなのですね? アーサ様、少しだけ考える時間を頂戴してもよろしいでしょうか。もう既に私一人の問題ではない事、十分承知しております。ですが…」
「ああ。明日からしばらくの間酒場に通わせてもらう。時間がある時に詳しく聞かせて欲しい」
「お時間頂き、感謝します」