《完結》アーサ王子の君影草 ~ラインアーサの些かなる悩み事~
「なっ、それって!! うわ、待てよ……。それじゃあ俺の行動ほとんどが父上に筒抜けって事?」
とんでもない事実に驚愕する。
「まあ、常に監視している訳じゃあないからそこまで筒抜けって訳でもないよ? 大体の出来事が把握出来るだけであって、透視の様にはっきり見えたり会話まで聞こえる訳でもない。もちろん私事は犯してはいないし、防犯の為の結界だからね」
「そうかもだけど…っうわああ。何か複雑な気分…」
「あはは……アーサは照れ屋さんだね」
「そ、そういう問題じゃあないだろ!? もう、何だよ…。そうならそうと言ってくれてもいいじゃあないか!」
「まあまあ、そんなに気にしなくても大丈夫だよ?」
「気にするよ! 凄く!!」
「ああそうだ。彼女はお前が旧市街に居た間にも森を抜けて王宮の横庭に来ていたよ…。必死に誰かさんを探してる様子だったなぁ…」
「…っ!」
誰かさんと言うのは勿論───。
「さて、私はそろそろ仕事に戻ろうかな? スズランさんに会える日を楽しみにしているよ」
「父上…! 俺…」
言いかけようとしたが丁度その拍子にふわりと抱きしめられた。
「……アーサ。私の息子として生まれてきてくれて本当に感謝しているよ。これからもずっと変わらずにいてほしい」
とんでもない事実に驚愕する。
「まあ、常に監視している訳じゃあないからそこまで筒抜けって訳でもないよ? 大体の出来事が把握出来るだけであって、透視の様にはっきり見えたり会話まで聞こえる訳でもない。もちろん私事は犯してはいないし、防犯の為の結界だからね」
「そうかもだけど…っうわああ。何か複雑な気分…」
「あはは……アーサは照れ屋さんだね」
「そ、そういう問題じゃあないだろ!? もう、何だよ…。そうならそうと言ってくれてもいいじゃあないか!」
「まあまあ、そんなに気にしなくても大丈夫だよ?」
「気にするよ! 凄く!!」
「ああそうだ。彼女はお前が旧市街に居た間にも森を抜けて王宮の横庭に来ていたよ…。必死に誰かさんを探してる様子だったなぁ…」
「…っ!」
誰かさんと言うのは勿論───。
「さて、私はそろそろ仕事に戻ろうかな? スズランさんに会える日を楽しみにしているよ」
「父上…! 俺…」
言いかけようとしたが丁度その拍子にふわりと抱きしめられた。
「……アーサ。私の息子として生まれてきてくれて本当に感謝しているよ。これからもずっと変わらずにいてほしい」