《完結》アーサ王子の君影草 ~ラインアーサの些かなる悩み事~
「ハリ!? どうした? 大丈夫か…?」
「ぐ……あ、あぁ…っ…」
絶息しそうな程苦しげな呻き声をあげて頭を抱え込むハリ。これはハリが記憶に関する時に発症する頭痛だ。だがこれ程までに酷い症状が出るのは久々に思えた。この頭痛には癒しの風や回復系の煌像術はほとんど効果が無い為焦りの色が隠せない。
「しっかり! 待ってろ今すぐ…」
「大…っ丈夫、です…。ライア……」
その場で片膝を付いたままのハリが弱々しい声でそう訴えてきた。
「でも!」
「お構いなく…っ」
「構うなって、ものすごい汗の量だ…! すぐに医務室で診てもわないと」
「いえ、本当に平気…、です。一時的なもので時期にっ…治まりますから……」
「一時的って、、もしこれが頻繁に起きてるなら尚更だ。もしかして記憶が戻りかけてるのか? さっき俺の事ラインアーサって呼んだけど……」
「私が、ライアの事を真名で? ……呼びましたか?」
「確かにそう、呼んだ…」
「何を言って、そんな訳…っ痛」
「わ、悪い! 無理はするな。とにかく今から医務室に直行する!!」
渋るハリを連れ出し医務室へ向かうとそこでジュストベルと遭遇した。
「おや、ラインアーサ様にハリ殿。今丁度、我々からの贈り物をお届けすべく…」
「ジュストベル! ハリが例の頭痛で……いつものお茶を淹れてくれないか?」
「ぐ……あ、あぁ…っ…」
絶息しそうな程苦しげな呻き声をあげて頭を抱え込むハリ。これはハリが記憶に関する時に発症する頭痛だ。だがこれ程までに酷い症状が出るのは久々に思えた。この頭痛には癒しの風や回復系の煌像術はほとんど効果が無い為焦りの色が隠せない。
「しっかり! 待ってろ今すぐ…」
「大…っ丈夫、です…。ライア……」
その場で片膝を付いたままのハリが弱々しい声でそう訴えてきた。
「でも!」
「お構いなく…っ」
「構うなって、ものすごい汗の量だ…! すぐに医務室で診てもわないと」
「いえ、本当に平気…、です。一時的なもので時期にっ…治まりますから……」
「一時的って、、もしこれが頻繁に起きてるなら尚更だ。もしかして記憶が戻りかけてるのか? さっき俺の事ラインアーサって呼んだけど……」
「私が、ライアの事を真名で? ……呼びましたか?」
「確かにそう、呼んだ…」
「何を言って、そんな訳…っ痛」
「わ、悪い! 無理はするな。とにかく今から医務室に直行する!!」
渋るハリを連れ出し医務室へ向かうとそこでジュストベルと遭遇した。
「おや、ラインアーサ様にハリ殿。今丁度、我々からの贈り物をお届けすべく…」
「ジュストベル! ハリが例の頭痛で……いつものお茶を淹れてくれないか?」