《完結》アーサ王子の君影草 ~ラインアーサの些かなる悩み事~
少し照れながら、それでも嬉しそうな笑顔で答えるスズランがどうしようもなく可愛いくて思わず階段の下で両手を広げた。
「おいでスズラン!」
「うん!」
愛らしい笑顔で頷き階段を駆け下りてくるスズラン。しかしローブの裾が邪魔したのか躓きラインアーサ目掛け急降下。
「…っきゃあぁ…!」
無事に抱き止めたが、見た目以上の身体の軽さに驚く。
「おっと! 大丈夫か? 怪我は?」
「ぅう…っ平気! ありがとう…。ひらひらしてるのってやっぱり慣れなくって」
「ドジだな、スズランは。でもローブなんてそのうち慣れるよ。それに慣れるまで俺が隣に居るから大丈夫」
「? どういう意味?」
可愛らしい表情で不思議そうに見上げられれば、ラインアーサの心臓は窮屈そうに弾む。
「っ…なんでもないよ。ほら、まだ少し時間があるから見に行こう」
「……何か見に行くの?」
「もちろん街を」
「え!! 今から街に?」
「そう。前にあまり街に出ないって言ってただろ? 今日は収穫祭なんだ。せっかくだから少しだけど一緒に街を見て回ろう」
「わぁ……嬉しい! あ、けど大丈夫かな。今日ライアが街に出たら街の人たち…」
「ああそうか! ほらこうしとけば多分大丈夫」
「おいでスズラン!」
「うん!」
愛らしい笑顔で頷き階段を駆け下りてくるスズラン。しかしローブの裾が邪魔したのか躓きラインアーサ目掛け急降下。
「…っきゃあぁ…!」
無事に抱き止めたが、見た目以上の身体の軽さに驚く。
「おっと! 大丈夫か? 怪我は?」
「ぅう…っ平気! ありがとう…。ひらひらしてるのってやっぱり慣れなくって」
「ドジだな、スズランは。でもローブなんてそのうち慣れるよ。それに慣れるまで俺が隣に居るから大丈夫」
「? どういう意味?」
可愛らしい表情で不思議そうに見上げられれば、ラインアーサの心臓は窮屈そうに弾む。
「っ…なんでもないよ。ほら、まだ少し時間があるから見に行こう」
「……何か見に行くの?」
「もちろん街を」
「え!! 今から街に?」
「そう。前にあまり街に出ないって言ってただろ? 今日は収穫祭なんだ。せっかくだから少しだけど一緒に街を見て回ろう」
「わぁ……嬉しい! あ、けど大丈夫かな。今日ライアが街に出たら街の人たち…」
「ああそうか! ほらこうしとけば多分大丈夫」