《完結》アーサ王子の君影草 ~ラインアーサの些かなる悩み事~
それも、身近な所で見た筈なのだが気が早り思い出せない。
「何処かで見たんだ…」
独り言の様につぶやく。
スズランの様子を見ながら思考を巡らせていると医務室の扉が叩かれジュリアンが入って来た。
「アーサ! ジュストじい様連れてきたぜ!」
「ありがとうジュリ! ジュストベルも何度も悪いな」
「いえ、問題ありませんよ」
「スズランちゃんの具合大丈夫なのか!?」
「俺と先生の癒しの煌像術はほとんど効果が無いんだ…! ジュストベル、この症状……ハリの時みたいに 香草のお茶で治まらないか?」
「……!!」
ジュストベルはスズランの姿を見るなり一瞬目を見開いたがすぐ様部屋の奥へと移動する。
「……この方はフリュイ公国のお方です…?」
「? ……ああ。スズランはフリュイ公国出身だ」
「……そうですか。して、どの様な症状で?」
ジュストベルがスズランを見た時、察する様な表情を見せたのは気になる。茶葉が置いてある薬棚に向き、手早く作業を始めた無駄のない所作はいつものジュストベルそのものだ。
「少し前まで普段通りだったのに突然息苦しくなって、体温も急激に下がってる…」
「何処かで見たんだ…」
独り言の様につぶやく。
スズランの様子を見ながら思考を巡らせていると医務室の扉が叩かれジュリアンが入って来た。
「アーサ! ジュストじい様連れてきたぜ!」
「ありがとうジュリ! ジュストベルも何度も悪いな」
「いえ、問題ありませんよ」
「スズランちゃんの具合大丈夫なのか!?」
「俺と先生の癒しの煌像術はほとんど効果が無いんだ…! ジュストベル、この症状……ハリの時みたいに 香草のお茶で治まらないか?」
「……!!」
ジュストベルはスズランの姿を見るなり一瞬目を見開いたがすぐ様部屋の奥へと移動する。
「……この方はフリュイ公国のお方です…?」
「? ……ああ。スズランはフリュイ公国出身だ」
「……そうですか。して、どの様な症状で?」
ジュストベルがスズランを見た時、察する様な表情を見せたのは気になる。茶葉が置いてある薬棚に向き、手早く作業を始めた無駄のない所作はいつものジュストベルそのものだ。
「少し前まで普段通りだったのに突然息苦しくなって、体温も急激に下がってる…」